アンディーさんの旅日記「ベルギーでのおいしいもの その1」

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“ベルギーでのおいしいもの その1”

  1991年11月**日
よーーし、今日は休日の土曜日だ。
ここは、ベルギーのブラッセル郊外のルーベンという私の会社の
ヨーロッパ総本部がある街のホテルの一室である。

  ベルギーというのは、ヨーロッパの中では、工業国としては有名ではないが
大きな港がある貿易の盛んなヨーロッパ大陸への表玄関である。
そんな条件下で有利なベルギーにヨーロッパ総本部を設置しているのである。

  今回のヨーロッパ出張で、仕事の方もひと段落して、この本部に戻った我々であった。
同行者は、K部長、M部長、S氏と私の4人である。
週末はほとんど移動で費やしていたので、久しぶりの落ち着いた休みである。

  朝食をとるために、ホテルのレストランへ行くと、早速その3人の顔が見えた。
“おはようございます!!”
“おう! おはよう。今日はどうするかね! ブラッセルの街にでもくりだすかね!!”

  この本部に何度か立ち寄ってはいるものの、ブラッセルの街をゆっくり散策した
事はなかったから、いい機会である。

“行こう! 行こう!! ベルギー名物の海の幸も食べたいしね!”
すぐに食べ物に持って行く私であった。

  すぐにも話しはまとまって、会社の車を使って、私の運転で行く事にした。
当然、私は国際免許を日本で取ってきており、やっと右側通行の環境に慣れてきたところである。
国際免許は、発行後1年間は有効で、ヨーロッパ本土のほとんどの国で運転が可能となっている。

  ベルギーという国は、まわりのあらゆる言葉が混在した国で、標識は
フレミッシュ語(ベルギー語)ドイツ語、フランス語の併記である。
他にオランダ語、英語も十分通じるし、通貨もベルギーフラン以外の
物もほとんど使える事ができるんです。さすがヨーロッパの港玄関である国だ。

  早速車に乗りこんで、出発だ!
ブラッセルの街までは高速道路で約30分の道のりである。
今回の我々の出張は、イタリアから始まり、ドイツ、スイス、ベルギーを経て
最後にイギリスという予定である。但し、日本からの飛行機チケットは、
片道だけの手配なんである。

なぜって? それは、今回の出張が終わって、日本で1ヶ月間ほど仕事して、
またヨーロッパへ出張って事が分かっているために、日本へ帰国する際に、
ヨーロッパから日本への往復チケットを手配する予定であるからだ。
日本で買う片道分の料金よりも、ヨーロッパで買う往復チケットの方が
安いなんて不思議きわまりない。

  K部長は、アメリカに10年ほど赴任していた経歴がある。
私もアメリカ出張の際には、いろいろとお世話になった口である。
根っからの釣り好きで、アメリカでも釣ってきた魚の料理を
ごちそうになったもんだ。小さな魚はお吸い物に入れて、出してくれる。
えらい小骨が多い魚で、何という魚?って聞くと、イヒヒヒって笑いながら、
冷蔵庫からその魚を見せてくれた。

“ゲゲーー!! ひょっとして、これがお吸い物に入ってる魚って?”
もう、お吸い物は全部飲みほしてしまってるから、見せてくれたみたい。
“まっさか、ブルーギル!!”
そうです。池で子供たちが釣っても、全部池にほかってしまう普通は
食べれないって言われる魚だ。日本でも、いろんな池で釣れる、
いやしくてなんでも食う魚で、食べる人は聞いたことがない。

得意そうなK部長は
“この魚って、結構だしが出ておいしいやろー”
魚の姿を見る前だったら、素直においしいって言えたであろう!!

  S氏は、赴任経験はないが、もう世界中を飛び回っている
インターナショナルなビジネスマンだ。特に、台湾、香港、中国などの
アジアに関する経験は、右に出る者がおらず、食べ物屋から遊び場、
女の子の見つけ場所(?)など、あらゆることに精通している。
仕事という項目が入っていないのは、私のすこしばかりの思いやり、配慮(笑)
チーズ嫌いについては、スイス番外編にもあるように、有名である。
(しかし一番の量を食べてた!?)
S氏は、いわゆる2枚目タイプの顔立ちで、若人の頃は、そーとうの遊び人だったそうな!?

“だれが遊び人だったって?” S氏のツッコミにビクッ!
“いやいや、遊ぶ場所がいっぱいないかなーーって、言ってたところ”
おーお、しめしめ・・・・・・。

  そうこう言ってるうちに、ブラッセルの環状道路に入った。
この環状道路は、街を真ん丸く囲んでいる道路で、出口以外はほとんどが
地面の下である。出口を探して何度もぐるぐる回っていた。なにしろ、
標識だけがたよりなんで、あれは違う、これがそうだの外野の声がうるさくって・・・・・・、
“結局どこから出るんじゃーーい!!”プッツン寸前の私であった。

  やっとの思いで、出口から抜け出し、一路街のほぼ中心近くにある
観光名所へ行く。ブラッセルの街には、小便小僧という有名な像があると聞いて
それを目標に駐車場に車を止めた。ブラッセルの街は、さすが土曜日とあって
人は結構出歩いている。街の中心には、やはりでっかい教会が有り
その前には、おおきな広場が有って、たくさんの人たちがイベントしたり、
待ち合わせしたり、しゃべりあったりしたり、にぎやかそのものである。

  その広場から少し行ったところに、小便小僧があって、ほんとうはなんとか
って言う有名な像らしいけど、日本人の中では、みんな小便小僧、小便小僧って
呼んでいる。(なんでやーーー!!)
小便小僧のまえでは、たくさんの人が黒山の人だかりで、記念写真を撮り合っている。
なるほど、まさしく小便小僧で、ちっちゃな地蔵様みたいなもんだ!
我々おっさん連中も、その中に混じって記念写真!
“はい! チーズ!!”
“おれはチーズはきらいだあーー!!”って抵抗したのがS氏!!
みんなで合唱!!!!
“うっそーーーーだあ!!!”

  記念写真の後は、そのあたりの土産物屋でいろいろと散策。さすがに土曜日とあって、
普通の店屋もやっていて、なぜか靴屋とかカバン屋の革製品の店屋が多い。
私もドイツで革ジャンを買ったのだ。ピンからキリまであって、その中間くらいのを
160ドイツマルク(¥11200円)だった。安いのだと7000円くらいの物もある。
表地が革で、中は分厚いウール地、もうめちゃくちゃあったかくって
下には薄いセータすら要らないくらいである。この革ジャンバーは、日本に帰って
からは、ほとんど着なくなってしまった。理由は、暑すぎるからである。
日本人は、結構分厚いセータを着た上に、ジャンバーを着るもんだから、もう暑くって
暑くって!家の中がセントラルヒーティングでない日本では、しょうがない事!
ヨーロッパやアメリカでは、真冬でも家の中ではシャツ1枚でいるもんなあー!

“おーい!! みんなー!! 腹減ったから、カラス食いに行くぞー!!”
食べ物の誘いは、いつも私である。
“なんだって? 海の幸を食べに行くんと、違ったの?”
と聞き返すのがM部長。
みんなで顔を見合わせて“ガハハハハ!!!!”
“違うって! ムール貝の事ですよ!!!部長?”
“ムニエルゴイ? なんやそれ?
コイのあらいをムニエルにしたもんけーーー!!”
なんか、わけのわからんことを一人でつぶやいているM部長であった。

“ムニエルゴイではなくって、ムール貝! 日本語ではカラス貝!”
“なんやーー! あのカラスが食べるからカラス貝! なんちゃって・・・!”
(顔を合わせて、サブーーーー!!)
“もう、ボケてんのかマジなのかわからへんなあー ”(大爆笑)

  ベルギーは、ほんと海の幸のおいしいのが食べれるところである。
ブラッセルの街の中にも、そういうレストランがいっぱい立ち並んだところが有り
店の入り口には、エビや貝やカニなどの新鮮な海の幸が、籠に入れて売っている。
見るからにおいしそーだ! しかし、ちょっと店屋が多すぎて、どこがおいしいのかわからへん。
こんなことなら、店屋を聞いとけばよかったー! といっても後の祭り。

“まあー適当に、ちょっときたない小さな構えの店屋に決めよーぜ!!”
“あった!あったあー! ここ、ここでいいやーー!!!”

          ******* 次回へ続く *******

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