6月3日(土) 雨 西安にて
さあ、今日は兵馬傭だ。
ガイドブック等には、写真付きで、西安の見どころスポット一番にあげられているところだ。
中心部から、30分ちょっとで、兵馬傭のある、秦傭博物館についた。意外と近いんだな。
バスを降りて、両側に土産物屋が建ち並ぶ道を抜けて、博物館の入口へ着いた。
日本人を含む外国人観光客が多い。やはり、西安での一番の観光スポットだけある。
中に入ると、広ーい石で敷き詰められた広場があり,右に最近できた博物館、 正面奥に兵馬傭の1号坑の建物が見える。
ここで、みんなで はいチーズ!!(雨がザンザン降りなのに・・・!)
カメラを持ってきてないのは、私ぐらいのもんである。
私は、どうもカメラで自分以外を撮るのが苦手で、今まで、どこへ行っても、 カメラは持って行った事がなかった。
(単なる強がりで、デジカメを持っていないひがみ・・・・!?)
さっそく、1号坑へはいってみた!
おお!これはすごい!すばらしい!ひろい!おおきい!
幅は50−60メートル、長さは300メートルぐらいあるだろうか?
大きな屋根つきの、立派な建物の下に(屋根があって助かった)、何本もの溝が縦に走って、
そこに、掘り出された兵士の人形が、完全に復元されて何体も、同じ方向を向いて、 隊列を成している。
人形も、非常に精巧で、思ったより大きい。
写真で見るのと、実物では迫力が大違いだ。
埋められていたところは、意外と深くなく、どうして、今まで発見されなかったのか、 奇跡に近い事である。
農民の畑が、この遺跡の上にあったのだが、たまたま井戸水を汲むために掘ったら 出てきたそうな。
でも、このあたりの農民は、どうもこの下には何かが埋められていることは、 知っていたみたいであるが、
神の物とあがめ、出てきた遺跡物を、いつも戻していたそうだ。
今回、井戸をほった人が、たまたま考古学に関心を持った人であったため、
大変な遺跡が眠っている、と政府に届けて、本格的な発掘作業が始まった。
これらは、ガイドさんの説明です(ガイドさんがいて、よかったーー!!)
まだ、いたるところに発掘中、あるいは、まだ単なる更地のところもある。
発掘中の溝の中を見ると、ばらばらになった人形の破片が、そこらじゅうに散乱していた。
その破片を一つずつ、組合わせて人形の形を復元していく。
まさに、気の遠くなるほどの、復元作業である。
途中には、まだ破片が全部見つかっていない、復元途中の人形が何十体と並べられていた。
近くで見ると、ちょうど現在と同じ背丈と体つきである。
しかし、ガイドさんによると、秦の始皇帝の時代は、この人形よりも実際には 一回りくらい小さいらしい。
より権力を高く、強く見せるために、実際よりも大きく造ったらしい。
また、身分が高い程、背丈が高く、腹が出ているように作られている。
D氏もM氏もF氏も、中では撮影禁止と言われながらも、デジカメでバシ、バシ撮っている。 これが、日本人の観光スタイル!
納得していては、いかん!いかん!
私は、デジカメ持ってないから・・・・・。 デジカメにまつわる話でおもしろい出来事を思い出してしまった。
**あるOLの会話**
「ねえ!M子。今度すーっごいかわいい、デジカメ買ったんだ!」
「ほんと? Y江。で、何色のデジカメ?」
「うん、薄い緑色の小っちゃくて、眼が飛び出てくるんだ」
**それを聞いたエリートばく進中の部長は**
「おいおい! 若いOLでも、そんなもん飼うのか? 私なんか、子どものころ
ミドリガメをよく飼っていたが、薄緑色のそのデジ亀は新種の亀か? 手足以外に目まで出てくるのか!」
「・・・・・・・!??」(絶句!!)
次に2号坑に入る。
1号坑よりは、やはり小さいが、ここの遺跡はかなり深いところにある。
馬車などの遺跡もあり,どうも隊長以上のえらい人がいる、作戦本部のようだ。
ここも、まだ未発掘のところがいっぱい。
最近、ここで当時の色彩が、完全に残っている人形が発掘されて、
ちょうどどこかのえらい学者さんが、調査と写真を撮っていた。
人形の色は、ほとんどあせて、なくなっているのが普通。
最後に、3号坑。ここは、けっこう広い!1号坑は、長方形であったが、
ここは、エリアごとの正方形に近い形が、組合わさっている。
ここには、いろんな服装、武器や格好をした人形がたくさんある。
やはり、これは身分を明確にあらわすものらしい。
最高指揮官と思われる人形が、ガラスの中に飾られている。
やはり、身なりも武器も立派で、腹も出ていて、背丈も高い。
(注:2,3号坑が逆かも??)
兵馬傭は、すごかった! なんで、2000年以上前に、こんなすごいものをつくることが・・・!
やはり,権力と人徳と知恵の象徴かな!
最後に、博物館に入る。ここでの、呼び物は、なんと言っても青銅でできた
1/2スケールで、精巧にできた馬車だ。これは、ほんとうにすばらしい。
細部に、細かい細工が、精巧に施されている。車輪までも青銅だ!
また、すばらしく見えるように、ライティングの演出もすごい。
“当時の中国は世界の中心”という、中国人の誇りが顕著に表れているように思えたのは、 私だけではないはず!!!
それと、博物館の中に展示してある剣の柄のところに、細い穴のあいた細工の装飾がしてあり、
その穴を、当時針のない時代でどうやってあけたのか、未だに謎である。
また、もう一つ謎がある。
それは、鉄の剣が錆びないように、メッキ処理がしてあるものが、数多く出てきている。
電気が、まだ発明されていない時代に、宇宙人が来て伝授したのではないか?!
(♪チャン!チャン!チャン!チャカ!・・・UFO!!♪)
ピンクレディーじゃーないっちゅうの!
古代の人たちの知恵のすばらしさを、あらためて認識するとともに、人間ってすごーい!
現代人も見習わなくっちゃ! ・・ね?
やっとこさ、見て回り、先ほどの入口まで戻ってきた。
仲間たちは、中国4000年の歴史を、誰もが満喫したような顔をしている。
“早速、土産物の散策だ!”と組合長のD氏が言う。
そうこうしてる間に、子供が寄ってくる。
“兵馬傭の人形セット 50元!50元!”いつものパターン!
“ブヨ!ブヨ!”と追い払おうとするが、いっこうにお構いなし。
50メートルも歩くと、50元が10元なっている。
土産物の店の中までは、さすがについてこなっかた。
“同じ物がここで、5元?、やっぱ・・・!”
仲間の足島が、兵馬傭の絵はがきCDを値切って、40元で買っていた。
“足島! 後でコピー頼むぞー!”
“おー! サンキュー、はい、10元ね?”
中国人かおまけの、コピー派日本人ばかり!
(しかし、品質が悪すぎて、結局コピーできなかったのは、後の話! ざまーないな!)
最後に、バスに乗る前に土産物屋の入口に、変なおじいさんが、 でっかい写真をバックに本を売っている人がいた。
なんジャー!このじじーは?
バスに乗ってガイドさんに聞いてみたら
“あの人が、兵馬傭の第一発見者の、井戸掘り黄門様だよ!!”
“この印ろうが、見えぬか!! ひかえおーろ!”
本を買うと、そのじーやんがサインをしてくれるそうなーー。
また、例の筋肉マンM氏が、ニコニコしながら、バスの中で叫んでいる。
“おーい!みんなー! これ、どうだ!50元のを10元で値切って買ったぞー!”
さきほど、土産物屋で5元で売っていたものだ。おそらく、例のこどもから・・・。
このあと、M氏が仲間たちにどう言われたかは、言うまでもない。〇〇!
“さー、今度は絶世の美女、楊貴妃を見に行くぞー
******次に続く******
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